周辺をアパート、工場、住宅などに囲まれた計画地。ご夫婦とも忙しく、今までは家でゆっくりすることが少なかったご家族に対して、リゾート地でしか手に入らないであろう非日常を、手の届く日常にもってきて、外食するより家の方が楽しいと思える非日常空間を実現することを提案した。そのためには日常で見る車や通行人、建物などを一切排除しながら光に包まれるような空間が良いのではないかと考えた。壁や屋根を重ねて敷地外空間を遮断し、自分たちだけの「包みこまれた空間」ができれば、日常が遮断され、自分自身と向き合うことができ、感性が豊かになる。

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好奇心という感性があれば叶えられる豊かな暮らし。それはただ家をつくるということでは成し遂げられないモノ、その空間に身を投じるとなんでもできる気がする。なんでもやってみたくなる「肯定から入る暮らし」、人生を楽しむための「非日常」、「アーバンリゾート」を手に入れる。

※アーバンリゾート：都市に隣接しながらもリゾートの要素を備えた地域や空間

そのためのデザインアプローチは「　protect　」※プロテクト＝守る

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壁の重なり合いでプライバシーを守る。

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自然光を取り入れるためにリビングの天井高を上げながら、羽目板やモルタルの壁でテクスチャを楽しむインテリアとした。

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室内と屋外をボーダレスな空間として構成し、気軽に外に出れる環境とした。

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ダイニング一体型のオーダーキッチン。レンジフードをリフトアップ式とすることで天井面をきれいに整え、DCWの吊り照明の連続性を強調させた。

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庭は人工芝を貼り、ゴルフのパットスペースとしている。

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愛犬の部屋は扉を古材のヘリンボーン仕上げとしながらドア取っ手をアンティークのコート掛けで代用し、ヌケ感を演出した。またメインのスイッチをオリジナルでデザインした。

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モルタル造形で玄関壁を岩にしてその中に手洗いを埋め込んだ。新居では友人を呼んで楽しめるようにしてほしいとの要望があり、玄関に手洗いが欲しいとのことだったので、全体に広がりを持たせつつ、来客者を出迎える意匠として壁にインパクトを与えながら店舗デザインのようなアプローチにより非日常を演出した。また玄関に小さな小窓を設置、家に帰ると愛犬が顔を出して出迎えてくれる。

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1階に広がりを持たせるために水回りは2階に設置、天窓により自然光を取り入れ、朝の身支度を気持ちの良いものにした。WICは天井裏まで利用することで収納力をアップさせた。

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人目を気にせず、自分達らしい空間、緩やかに流れる時間の中で家族や友人と同じ時を楽しむ。それはかっこつけすぎないちょっとクスッと笑うヌケ感を取り入れた世界にただ一つの空間。全てはプライバシーを守るからこそできたもの。

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【protect】