路地
すでに住宅を建てられたクライアントが、
収納が足りないので庭に倉庫を建てたいという依頼を頂いた。
また、倉庫の一角に仕事ができるようなスペースが欲しいとの要望も頂いた。
既存の庭がしっかり造りこみされており、バラガンピンクを使った水盤などのこだわりを持っていたため、
この庭を邪魔しない建築物を計画することにした。
庭の延長上に建築物があり、室内なのか屋外なのかわかりにくい路地のような空間をつくり、
その一角に収納し、その一角で仕事をするなど「通路」を建築しようと考えた。
現在の本宅の外壁がブラック色のため、倉庫の外壁は木張りのブラック塗装とした。
内外のボーダレスを強調させるため、外壁を室内に張り込みながら、床仕上げも外部と合わせた。
倉庫の一角にはワークスペースを設置。「箱の中」とう印象を与えている。
シンプルな空間を意識しながら、ドライフラワーで少しだけアクセントをつけている。
倉庫内の収納扉は外壁と同化させる意匠とした。
足元灯にはクライアントの好きなベアブリックが飾られている。
アプローチ部分は屋外とのつながりを意識して「場」としての広さを確保した。
concept
ボーダーレスな空間
それは庭であり、倉庫である
建築物を造るのではなく
「通路」を造る
そこには人が集まり、モノがが置けて
「路地」となる
昭和の時代、路地で遊ぶ子供たち
子供の好奇心により
場所が用途を決めるのではなく
人が場所の用途を決める
好きなことを好きなようにできる空間
「路地」